2011年01月12日

むかしむかし

むかしむかしといえば昔話ですよね。今日はおきなわの昔話を紹介します。


鬼餅
旧暦12月8日はムーチー(鬼餅)である。各家庭ではムーチーをつくり、仏壇や火の神に供えて子供の健康を祈願する。
ムーチーとは、サンニン(月桃)やクバ(蒲葵)の葉に包んで蒸した餅のことで、カーサ(葉)を使うことからカーサムーチーともよばれる。香りの強いサンニンには邪気払いの意味があり、クバは昔から神の宿る木とされる。また、クバの葉で包んだ特大の力ムーチーは男の子だけに与えられた。
子供のいる家では、その子の年齢の数だけムーチーをひもに結んで天井から吊してもらう。これがサギムーチー(提げ餅)で、子供たちは好きなときに抜きとって食べる習わしになっている。また、生まれた子が初めて迎えるムーチーを初ムーチーとよび、親戚や友人に配る習慣がある。




それでは、少し学んだところで昔話をどうぞ


『ムーチー』、鬼餅の由来・・・

むかし、ある山深い村に兄と妹が住んでいました。兄は乱暴者でしたが、妹はやさしい心の持ち主でした。 ケンカをしては酒を飲み、酒を飲んではケンカばかりする兄でしたが、妹にとってはたったひとりの兄妹です。妹は兄の分まで働きながらも、早く兄さんがまっとうな人間になりますようにと、いつも心の中で祈っていました。ところが、兄はよくなるどころか、ますます悪くなるいっぽうです。ある日、もう悪さをしないで、と頼む妹の前で、うるさいとばかりに酒壺を叩き割った兄は、どこへ行ったのか、それっきり姿を消してしまいました。
それから半年ほど経った頃、闇夜になると、山から鬼が出てきて、にわとりや山羊、ブタを食べるようになり、そのうち子供までさらい始めたのです。この鬼はどこからやってきたのか、いつ山奥のほら穴に住みついたのか誰も知りませんでした。村人たちは恐ろしさのあまり、夜になると一歩も家から出ようとはしませんでした。
鬼のうわさを耳にした妹は、あの鬼はきっと兄さんにちがいない、と思いました。兄がいなくなる前の晩、生きたままのにわとりを口にしている兄のうしろ姿を見ていたからです。
「このままではいけない・・・」
鬼の話を聞くたびに、妹は心を痛めました。また、自分を責め、兄をうらみました。やがて妹は、自分が何とかしなければ、と思うようになり、寝ても覚めても鬼退治の手立てを考え続けました。
ある朝、仏壇に手わ合わせた妹は、兄の大好きだったムーチー(餅)をつくると、鬼の住むほら穴へと向かいました。ところが、それはただのムーチーではありませんでした。サンニン(月桃)の葉で包まれたムーチーには、鬼退治のための鉄釘が隠されていたのです。山道を進む妹の顔は真っ青でした。しかし、鬼の住むほら穴が見えはじめると、決心したのか、体の震えはいつの間にかおさまっていました。
「兄さん・・・、わたしです」
妹の呼び声で、ほら穴から鬼がのっそりと姿を現しました。髪とヒゲは伸びほうだい、赤ら顔の口からはするどい牙が見えていました。しかし、妹にはそれが兄であることはひと目でわかりました。
「おまえか、ちょうど腹がへっていたところだ」
鬼はそういって、大きな手をにゅうっとのばしてきました。
「ま、待って下さい、兄さんの好きなムーチーを持ってきたのです」
「ほう、そいつはありがてえ。で、ムーチーはどこだ」
「眺めのよいところで食べようと思って、崖のほうへ置いてきました」
妹の返事に、鬼は目玉をぎょろつかせましたが、好物のムーチーが食べられるとあって、うれしそうに崖のほうへ歩き出しました。鬼はよっぽどお腹がすいていたのか、崖っぷちであぐらをかくと口の中へぽいぽいとムーチーをほうりこみました。すると、あの鉄釘がのどにぐさり。あまりの痛さに鬼は激しく転げ回りました。土けむりをあげてもがき苦しむ鬼の姿にひるんだ妹でしたが、ここぞとばかりに思いっきり鬼のうしろを突き飛ばしました。
「うわぁ・・・」
この世のものとは思えない叫び声でした。妹は、崖下に向かっていつまでも手を合わせていたそうです。

鬼退治は旧暦12月8日のことでした。沖縄では、今でもその日になると、サンニンの葉で包んだムーチーをつくり、特に子供たちの健康を祈願します。この行事のことを「ムーチー」というのです。


おしまい



Posted by Mii at 15:47│Comments(2)
この記事へのコメント
新垣の話?(笑)

みーちゃんには悪いんだけど・・・

みゆちゃんの命を救いたいから、
この場を借りるね。
時間がないからさあ。

募金の告知です!

沖縄県浦添市在住の要美優(かなめみゆ)ちゃんは2010年4月に浦添市立神森中学校に入学し、念願のテニス部に入部しましたが、学校健診の心電図検査で異常を指摘され、九州大学病院での精密検査の結果、特定疾患(難病)指定の拘束型心筋症と診断されました。

心筋が硬くなることで血液を十分に送り出すことができず、悪化すると重度の心不全で死亡する病気です。

現在の医療で助かる道は心臓移植しかありません。

2010年7月の改正臓器移植法施行で、日本でも15歳未満の臓器提供も可能になりましたが、国内の心臓移植例が少なく、人工心臓を装着した極めて重篤な患者が優先される現状があります。

しかし、小児拘束型心筋症が人工心臓を必要とするほど心不全症状が進行してしまうと、その時点では既に手遅れとなっているため、美優ちゃんが日本で移植を受けるチャンスはほとんどありません。

幸いにも、美優ちゃんは多くの先生方のご尽力で、米国のコロンビア大学病院で移植手術を受ける道が開けました。しかし、渡航移植には莫大な費用がかかります。健康保険など公的な補助は一切受けられないため、とても個人で賄える金額ではありません。

現在、九州大学病院と連携しつつ沖縄県南部医療センターに入院加療中の美優ちゃんは「心臓移植を受けて、また元気になって学校に通いたい」と厳しい闘病生活に耐えて頑張っています。私たちは、何としても美優ちゃんの命を助け、以前の生活を取り戻すことができるようにお手伝いさせていただきたいと考え、「美優ちゃんを救う会」を結成し、募金活動を始めました。


皆さんの善意にすがるしかない状況をご理解いただき、何とぞ温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

拘束型心筋症(こうそくがたしんきんしょう)とは
心筋症には拡張型心筋症(かくちょうがた)と肥大型(ひだいがた)心筋症と美優ちゃんが患っている拘束型(こうそくがた)心筋症とがあります。いずれも完治するのが難しく、病気の経過や結末が悪いため、国の指定する難病(特定疾患)に指定されています。拘束型心筋症はその中でも他の2つに比べて特に発症数が少ない極めて稀(まれ)な病気です(50万人に1人とも言われます)。
心室筋(しんしつきん)が硬くなってしまうため心臓が広がらず、血液が心臓に流れ込みにくくなり、肺や体に十分な血液を送り出すことが出来ません。病気が進行するにつれて心室から心房(しんぼう)への逆流も生じ、呼吸困難や動悸(どうき)、不整脈(ふせいみゃく)、胸痛(きょうつう)などが出現します。心臓以外の各臓器にも負担がかかり、全身倦怠(けんたい)感、黄疸(おうだん)、肝硬変、腹水が見られるようになります。最終的には心臓の機能が著しく低下して重度の心不全で死亡してしまうことの多い病気です。
また、特に小児拘束型心筋症は、おとな以上に病気の経過や結末が悪いことが知られており、平均寿命は1~2年とあまりにも短く、しかも突然死が多いという特徴があります。現在のところ有効な薬物療法や手術はなく、助けるためには心臓移植しか方法がありません。

募金金額とその内訳(単位:万円)
デポジット(米国コロンビア大学病院)
11,440
医療予備費
1,810
渡航費用
1,300
現地滞在費
500
事務局経費
150
合計
15,200
募金目標金額
152,000,000円 
(1億5200万円)
Sponsors' Link
現在の達成金額
35,599,519円  
( 2011年1月8日17:30現在 )
Sponsors' Link
募金方法のご案内
銀行お振込
口座名(共通)
美優ちゃんを救う会
(ミユチャンヲスクウカイ)
沖縄銀行
内間支店 142 普通1811770
琉球銀行
内間支店 329 普通498380
海邦銀行
内間支店 036 普通0611995
ゆうちょ銀行
708 普通1620799
ゆうちょ銀口座間振り込みは
記号17000 番号16207991
沖縄県農業協同組合
浦添支店 9375-349
普通0027755
みずほ銀行
那覇支店 693 普通1712231
ダイヤル募金
0990-500666 
メッセージを聞くだけで300円(税込315円)が募金されます。
申し訳ございませんが、携帯電話やIP電話からはつながりません。
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事務局共同代表
船越敬司(ふなこし・たかし)
外間 聡(ほかま・さとる)
下地義隆(しもじ・よしたか)
比嘉しの(ひが・しの)
平仲信明(ひらなか・のぶあき)

http://www.miyu-aid.com/home/index.html
Posted by いなかっぺ at 2011年01月12日 22:07
いなかっぺさん
こんばんは
要美優ちゃんを救うために、沖縄では様々な活動が行われていますよ。無事手術ができること、私も応援しています。
Posted by Mii at 2011年01月16日 20:31
 
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