2012年07月21日

続 神の島 久高島

『神の島 久高島』

眩しい太陽と青い海。聖域として守られてきた自然たち。
未だに残る30回近い年中行事。私有を許さぬ土地制度、そして伝統的なイラブー漁。ここは感謝と祈りの生活により守られ、育まれてきた他とは違う場所。

男子禁制の聖地として有名なクボー御嶽。
現在女性も含めて立ち入り禁止。神の場所。

ふたば植物も石も持ち出し厳禁。自然のままにしておくこと。
と、神の島特有の気配を感じます。


はいさいも~シーサーオスシーサーメス
皆さん、早速ですが今日はお勉強しましょうね。久高島に数多くある拝所の中でも、代表的な場所を紹介していきますよ。

やしまずは、「魂が帰る場所」と言われる『いしき浜』

続 神の島 久高島

続 神の島 久高島

ここは魂が帰る場所。海の彼方にあるニライカナイからの来訪神が島に訪れる時に船が停泊するとされる場所です。ウプヌシガナシーのお祭りの時はここからお祈りをします。琉球王国もかつて訪れていた、とても神聖な浜で遊泳も禁止されています。
昔、黄金の壺の流れてきた霊地として知られている場所。当時食物として貝と木の実しかなかったので、ある日白樽夫婦が伊敷浜に参拝し、神様に食物豊饒と子孫繁栄を祈ったところ、沖より黄金の壺が流れてきた。喜んで取ろうとしたが、壺は沖へ流れていった。しばらくすると壺が再びよってきたので、取ろうとしたら又も流れていった。夫婦は不思議に思い、ヤグル川の水で淋浴をして白衣に着替え、浜で待っていた。するとその壺は流れてきて、今度はたやすく取ることができた。夫婦は喜んで家に持ち帰り中を開けると、麦、粟など七種の種子が入っていたと伝えられる。


次は、島の中でもいちばんの神と言われる『久高殿』
続 神の島 久高島

うちかび久高殿(ウドゥンミャー)は、昔シラタル(百名白樽)とその娘タルガナー(多留加那)が天神地祇を祭り、島の繁栄を祈った場所。久高祝女と久高根人が祭主で、ここの前にある広場も含めて午年に行われていたイザイホーの舞台となった神聖な場所です。その他にもマッティ(麦の収穫祭)、ウブマーミキ(大漁祭)、ハティグァッティ(お払い、健康祈願)などの祭祀もここで執り行われます。左からタルガナーと呼ばれるイラブー(海蛇)の燻製小屋、カミアシャギ、シラタル宮と並んでいます。これらの後にある森はイザイヤマと呼ばれる聖域で、一切立ち入り禁止になっていますのでご注意を。
続 神の島 久高島

これは燻製小屋 後ろにある、イラブーを入れる箱。イラブーは琉球王府への献上品として500年以上の歴史を誇る燻製技術とともに、今でも暗闇の中手づかみで行う漁が伝えられています。

お次は『外間殿』
続 神の島 久高島

続 神の島 久高島

御香外間殿(フカマ)は、久高殿(ウドゥンミャー)と並ぶ島の二大祭祀場の一つ。
琉球王朝第二尚氏 三代尚真王の時代に定められたノロ制度の中で、王府任命のノロ職は公事ノロという公式の役職として外間家から選ばれ、シマノロはタルガナー家(久高家)から選ばれました。
そして各々このような殿という祭祀場が設置されたわけで、これが外間殿、久高殿というわけです。
そしてここでは外間祝女と外間根人が祭主となります。この外間殿には、天頭神(天の神の総帥)、玉礼乃神(太陽の神様)、松乃美神(月の神様)、ニレー大主神(竜宮神)、アマミキヨ神(国造りの神)百畑地方照乃神(植物の神)、梁万神(健康の神)などが祭られている島でも重要な場所です。また、久高島では子供が生まれると、この外間殿で根神という神職者による名づけの儀式が執り行われ、その時の願い言葉に「あまりえらくなってはいけない、普通であってほしい」というものがあるそうです。それからここには、各家庭にある香炉の大元にあたるミウプグイミンナカと呼ばれる大香炉が置かれていて、琉球全体にとっても重要なものになっています。

左にある建物は英祖王統五代西威王の産屋だそうです。

続いては『大里家』(うぷらとぅ)
続 神の島 久高島

御香(白)島で一番古いとされている家。
この大里家にはこんな話が伝わっています。
昔、大里家にシマリバー(女性)とアカツミー(男性)という2人が住んでいました。ある日、アカツミーがイシキハマで漁をしていたところ、沖のほうから白い壷(一説には金色)が流れてきました。彼は拾おうとしましたが、沖に流されて上手く取れません。そこで家に帰りシマリバーに話した所、まずはヤグルガーで身を清め、白い着物を着て行けば簡単に取れるだろうと教えてくれました。彼はその通りにして改めてイシキハマに行ったところ、壷は難なくアカツミーの白衣の袖に入り取る事ができました。その壷を開けてみると、麦、粟、アラカ、小豆の種が入っていて、その中から麦と粟の種をハタスという所に植えて、その壷もそこに埋めました。 麦と粟は、ここから島中に広まり、沖縄全体にも広められたのです。五穀の神様となったアカツミーとシマリバーは、ここに祀られています。

そして、この家を舞台にしたこんな話も・・・
琉球王朝第一尚氏最後の王、7代尚徳王がこの家の美しい神女クニチャサと恋仲になり、政治を省みず久高島にいる間に城内で反乱が起きて王位を退けられてしまい、絶望した王は帰途の船から海に飛び込んで、自らの命を絶ってしまった。クニチャサもこれを聞き悲しみにくれ、この家の前にあるガジュマルの木で首を吊って死んでしまった・・・。

そしてこちらは『はんちゃたい』
続 神の島 久高島

神の畑(ハンチャタイ)といわれ、以前は作物を作っていたと言います。島の中心ともされ、角にある石はテンヌジョウ(天の門)と呼ばれていて、天と地をつなぐ場所と言われています。集落の中にあり不思議な場所です。


最後は!!
「入口から拝んで下さい」と書かれた立ち入り禁止の場所、
うちかびクボウウタキ
沖縄の七獄のひとつで最高の霊地。男子禁制である。
(※今は女性も立ち入り禁止)
。クボウウタキは写真も控えました。と、そんな強い聖域から綺麗な景色に至るまで、その他にも5000年前の貝塚や『うぱーま』という星の砂がいる島で一番広い砂浜、景色が綺麗なロマンスロードなど見所いっぱいです。琉球王国から現在まで神の島と言われ大切にされてきた久高島、一度は足を運び、神の気配を感じるのもイイかもしれません。
『ありがとう』の気持ちを込めて感謝を伝えるのがいちばんなんだとか。

以上、今日は歴史的なことを綴りました。勉強なったでしょ!?琉球史は奥深くてハマりますよ。
では、明日は島で起きたおもしろ話を紹介します。




Posted by Mii at 22:24│Comments(6)
この記事へのコメント
勉強になりますぅ
みぃこさんMCで「琉球ふしぎ発見」なんて放映できそう
是非私たち夫婦も身を清めて白装束でドリームジャンボ当選を待ちます(罰当たり
昨日は神の島ならぬ尾道の向島へ遊びに行きましたよ
Posted by 世界請福会H at 2012年07月22日 08:36
世界請福会Hさん
こんばんは☆
一人『琉球ふしぎ発見』始めましょうかね♪
ひとし君人形ならぬ、みぃちゃん人形差し上げますよ(笑)

しかし!
あ~、恐らくバチが当たりますね( ̄▽ ̄;)
でもウケた!笑った私もバチ当たり!?
尾道の向島はいかがでしたか?
Posted by MiiMii at 2012年07月22日 23:19
あぁ…
やっぱり罰当たりですか
当選金で沖縄移住を企む邪な夫婦を、神様どうかスーパーみぃこちゃん人形でお許し下さい
向島の散歩中に立ち寄った昭和5年創業の小さな飲料水工業所のラムネは懐かしい味でしたよ
Posted by 世界請福会H at 2012年07月23日 00:06
ミー先生勉強に( ˘ ³˘)

ってか、ここまで琉球の歴史に詳しい若者おらんきん、歴史番組・歴史教室やりなさい!第一号の生徒になるで♪たまに、社会科見学で島に行くとかどーよ(๑-﹏-๑)?
Posted by ゆみ at 2012年07月23日 00:33
世界請福会Hさん
それではどうぞ~
お望み通りスーパー人形を差し上げましょう(^з^)-☆しかし、これまで以上に沖縄を愛し、わしたうちなー県産品をご愛顧下さいますようお願い申し上げます(笑)♪えへっ。

また、私が広島へ遊びに行ったら冷たいラムネを味わいたいです。そのときはお付き合い下さいねッ♪もちろん、そのあとは泡盛までいきますよ~♪これが県産品を愛する女の勢いです(笑)ゆたしく~
Posted by Mii at 2012年07月25日 22:53
ゆみ
行こ行こッq(^-^q)
沖縄探検隊やろうで~!!
沖縄不思議発見!!イロイロ発見できる上に、事件も起きそうだねっ。OWJCでやるなら人選しよ(笑)

それから、みぃは決して歴史に詳しくないよ。ただ好きなだけ。今はスゴい興味があります(^з^)イロイロ見たい、イロイロ知りたい、イロイロ感じたい、そう思います。
Posted by Mii at 2012年07月25日 22:58
 
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